パラオの海 |
パラオ共和国は日本から真南に3,000km。 飛行機で約6時間。 人口 約2万人。大小200あまりの島々からなる熱帯の小さな国だ。 1914年から1945年までの31年間は日本の委託統治領だったこともあり、高齢者には日本語が堪能な人も多い。 生活のそこかしこに日本文化が根付いている。 美しい絶海の孤島は、世界中のダイバーを魅了する海に囲まれている。 以下は2007年12月28日〜2008年1月4日のパラオダイビング旅行の記録です。 |
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1. いざ、パラオへ! |
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2007年12月中旬某日。突然、「年末はパラオで潜ろう!」と思い立った。 出発予定日は半月後… いつも以上に計画性がない. 「キャンセル待ち70名です!」 旅行社には冷たく言い放たれたが、 航空会社のウェブサイトからノーマルチケットを辛くもゲットする。 こんなに無理して遊んで良いのだろうか? もう一人の自分が問いかける。 しかし、自由に旅行できる時期は人生の中でも限られている。 経済的、家庭的、仕事上、健康上…様々な制約がある時期の方が多い。 (私も数年前までは遊べなかったし、これからだってどうなるかわからない) よく遊び、よく学び、よく働く! これで良いのだ、ともう一人の自分に言い聞かせる。 |
コンチネンタルミクロネシア航空機 (通称、コンチ) 仙台→(4時間)→グアム→(2〜3時間)→パラオ(コロール)へと飛ぶ。 仙台−グアムの定期便があるのがありがたい。 |
コンチの機内食。 ホットドッグとサラダとデザート。 なんだか、以前にもましてケチになったな。 |
積乱雲の上を飛ぶもんだから、震度7の揺れ。 機内からは悲鳴があがった。 |
グアムに近づくころに、穏やかになった。 私はどんなときもウィンドーシート派。 (素人なもので、窓の外の景色が好き) |
2. パラオの海に潜る(生活編) |
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パラオのダイビングは、 いつもダイビングクルーズ船 「パラオスポート」(通称、パラスポ) を利用。 (今回で4度目。残る1回はPPRに宿泊) この期間はコロール港から約40kmの地点に母船を停泊させていた。 ポイントまでの移動は5〜15分程度。楽ちん! 陸のショップだと移動が長いので1日2ダイブが精一杯だが、これなら一日4ダイブは軽い。 |
部屋は2段ベッド。 決して広くはないけれど、不自由はない。 ここで5泊6日の船上生活を送った。 |
窓から見える海の景色が最高! 周りには青い海と無人島しか見えない。 ダイビングの合間は、寝転がってiPodを聞きながら海を見て、いつの間にか昼寝… 船の揺れが、まるでゆりかごみたいで心地良い! |
気が向いたらサンデッキで昼寝。 うっかりすると、熱帯の太陽に焼かれて黒こげになるので注意。 夜にここから眺める満点の星は格別。 天の川を見ながら、ユラユラと揺られている小一時間に流れ星を3つ見た。 |
ちなみに、部屋には簡素ながらシャワーとトイレも付いている。 |
3. パラオの海に潜る(ダイビング編) |
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母船の1階にあるダイビングデッキ。 ここで機材のセッティングやブリーフィングを行う。 なかなか機能的にできている。 |
ダイビングポイントへはテンダーボートで移動。 あこがれのブルーコーナーまで15分弱。 陸のショップにはとてもまねできない。 (コロールのショップだと、1時間半くらいかかるので、往復時間がもったいないし、体もきつい) |
ポイントに到着して、いよいよバックロールエントリーするところ 1チームは最大10名までで、ガイド1名、アシスタント1名がカバーする。 エントリー前は毎度ながら緊張が走る。 |
ある日のダイブスケジュール |
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6:40 |
1ダイブ |
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8:00 | 朝食 | ||||
9:45 | 2ダイブ | ||||
11:30 | 昼食 | ||||
12:45 15:45 |
3ダイブ 4ダイブ |
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18:30 | 夕食 | ||||
まるで体育会系の合宿並。 潜って、食べて、寝る!だけの繰り返し。 正直、このスケジュールはかなり忙しい。 |
4. パラオの海に潜る(魚編) | |
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グレーリーフシャーク(2m級) (inブルーコーナー) パラオの海にはサメがウヨウヨいるが、 恐怖感は全くない。(サメフェチだし) サメの泳ぐ姿は実に美しい! 4億年前から姿がほとんど変わっていないサメは、魚類として完成されている! |
ギンガメアジの群 (inブルーコーナー) パラオといったら”大群”。 どっちを見ても、魚の群、群、群… |
バラクーダーの群 (inブルーコーナー) こちらも大群。 潮が中潮〜小潮だったので、群の規模としては大きくないけれど、それでも相当な数。 |
マンタ (inジャーマンチャンネル) ジャーマンチャンネルにはマンタのクリーニングステーションがあって、マンタが次々とやってくる。 ダイバー慣れしているのか、ギャラリーダイバーが数十人居ても平気。 |
ナポレオン (1.3m級) (in ブルーコーナー) ブルーコーナーのアイドル、ナポレオン。 ダイバーに構ってほしくてわざわざ近寄ってくるという愛嬌者。 ほんとにギリギリまで寄ってきて、お触りまでさせてくれる。 雄雌数匹いるが、これは雄のけっこう大きい個体。 |
これは小さめの個体。 頭も良いらしく、人を見分けていて、パラオ人ガイドには特になついている。 デジカメのフラッシュをたくと、怒ってしまう。 「まぶしいっちゅーに!」と言っているかのよう。 |
激流のブルーコーナー ドロップオフからの上げ潮はマスクが飛ぶほどの激流。(ダイバーの吐く泡も45度に流れている) ) この潮にのって、深海から大物や群がやってくる。 強い上げ潮の時は、深海の奥底からわき上がる不気味な グォ〜〜〜ピュ〜〜〜という音 が聞こえる。 (生理的な恐怖心を喚び起こすような音) ) |
黄色いウェットスーツを着ていたせいか、黄色いヨスジフエダイが物珍しげに寄ってきた。 「ねぇねぇ、、仲間なの?」 |
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大物、小物、群、サンゴ、地形など、何でもそろっているパラオの海。 世界中のダイバーを惹きつける魅惑の海だ! |
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5. パラオの海に潜る(食事編) |
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パラオスポートの食事は3食ともバイキング形式 品数は5〜6品程度だけど、味も良い! |
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←こちらが食堂 |
ある日の朝食 フレンチトースト、サラダ、ツナ、スクランブルエッグ、コーヒー、ジュース、みそ汁。 |
ある日の昼食 エビのパスタ、コールスロー、ビーフの煮込み、キャベツの炒め物、スープ、キムチ。 運動しているせいもあって、どれもこれもホントに美味しい。 |
ある日の夕食 この日はサンデッキでバーベキュー。 |
船から釣れた魚も豪快にバーベキュー |
夕日を見ながら、乾杯。 酒は弱いが、飲むのは好き。 (そして飲んだ後に、具合が悪くなる…) |
夕食には、必ずデザートも出してくれる。 デザートも甘すぎず、と〜っても美味しかった。 これはチーズケーキ風のムース。 |
ほかに、ピザの日や、 |
かき揚げウドンと寿司の日もあった。 |
美味しい食事を作ってくれるチーフコックのレイさん。 スタッフは、パラオ人、フィリピン人が多い。 |
6. パラオの街 |
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パラオ共和国のダウンタウン 日本ならさしずめ銀座。 人口2万人の国なので、日本なら村とか小さな町くらいの感じだろうか。 スコールの後なので、水たまりができている。 |
パラオ随一のショッピングセンター(WCTC)。 品揃えはけっこう豊富で、 食品、衣料品、電化製品、医薬品、日用品、楽器まで そろっている。 |
品数は豊富 日本製品も多い。 お菓子、乾麺、調味料、日用雑貨などが普通に売られている。 ほかには、台湾、フィリピン、タイなどの製品も多い。 (小国なので、ほぼ輸入に頼っている) |
Ministry of Education 日本で言うところの文部科学省。 セキュリティーは極甘。 入口は無人で、開けっ放しだった。 |
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Palau Supreme Court 日本で言うところの最高裁判所。 太平洋戦争までは「南洋庁パラオ支庁庁舎」として使われていたという。 |
昔のパラオの民家 (バイ) 切妻型の三角屋根。高床式になっている。 |
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今のパラオのわりと平均的な民家 もしかすると日本の平均的な住宅より立派かも。 1〜2台の自家用車のほか、船外機付きのボートを所有している家もある。 玄関前のクリスマスの飾り付けも凝っている。 |
パラオの自動車 日本の中古車が非常に多い。 この車は、日本の会社のロゴマークがそのままにして使われている。 車庫証明や神社のお守りがそのまんま貼られた車も多い。 |
フィリピン風焼きそば(US$5.5) フラリと入ったダウンタウンの飲食店。 味はけっこう美味しかった。量は1.5人前くらい。 食べ物は高くない。 でも全体的な物価は日本と同程度かな。 |
パパイヤシェイク(US$3) 大きさがわかりにくいが、グラスが小振りのビアマグくらいある。 なぜか、おつまみ付き。 あっさりしたミルク味で美味しかった。 |
そういえば、道端の空き地には、雑木のようなパパイヤやバナナの木に実がなっている。 |
散策しているうちに、雲行きが怪しくなってきた 」 |
スコールがやってくる! 雨が灰色の筋になっているのが遠方からでもわかる。 |
スコールは台風並の風雨 大粒の雨と暴風が叩きつけ、歩くことなど到底できない。 軒先を借りて雨宿りしていると、家の中に入れとすすめてくれる。 パラオの人はフレンドリーだ。 |
スコールの後の虹 20分足らずでスコールは過ぎ去り、虹が出た。 |
7. しぶしぶ、日本へ… |
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夢の7日間が終わり、日本へ帰国の日。 常夏の国から寒々とした仙台へ引き返す心は重い。 |
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帰りの飛行機(コロール−グアム)は、悲しいかなビジネスクラスしかとれなかった(出費の関係ですごく悲しい…) 悔しいのでビジネスを満喫しようと、シャンペンを飲みまくって具合が悪くなる。 隣のシートのリッチマン(いつもビジネスクラスに乗っているという)に同情された。 |
ビジネスの軽食 ちゃんとした皿に盛られてくる生のフルーツと温かいデニッシュ。 客室乗務員の対応も至れり尽くせり。 エコノミークラスとは全然違うことを知ってしまった。 でも、たぶんもうビジネスクラスに乗れることはないだろうな… |
コンチは パイロットはいかにもアメリカ空軍出身みたいな人が多い。 (軍隊仕込みのせいか、操縦も手荒な気が…) |
いつかまた、この楽園を訪れる日を夢見て… 一生懸命働こう… (-_-) おしまい |
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